自社に合ったCRMツールの選び方。6つの選定ポイントを解説


スマートフォンやSNSなどの普及に伴い、顧客行動の多様化・複雑化が進んでいます。自社の商品・サービスを購入してもらうには、リード(見込み顧客)との関係性を維持して、ニーズ・興味関心に合ったアプローチを行うことが重要です。

このようなリードとの関係構築や育成に活用できるツールとして、“CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)ツール”が取り入れられています。

しかし、CRMツールによって機能が異なるため、どのような基準で選定すればよいか悩まれている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、CRMツールの導入を検討されている企業担当者さまに向けて、6つの選定ポイントを解説します。


目次[非表示]

  1. 1.CRMツールの選び方
    1. 1.1.①リード抽出の切り口
    2. 1.2.②アクション機能の種類
    3. 1.3.③データ分析の方法
    4. 1.4.④既存システムとの連携性
    5. 1.5.⑤リレーション管理の行いやすさ
    6. 1.6.⑥ツールの利用形態
  2. 2.まとめ


CRMツールの選び方

CRMツールを選定する際は、自社にとって必要な機能があるか、既存システムと連携できるかを確認することが大切です。

選定ポイントには、以下の6つが挙げられます。


①リード抽出の切り口

リード抽出の切り口が豊富なCRMツールを選ぶことがポイントです。

CRMツールには、データベースに登録されたリード情報に基づいてセグメント分けを行い、ターゲットとなるリードを抽出する機能が備わっています。

リードを抽出する切り口として、以下が挙げられます。


▼リード抽出の例

  • Web広告やイベントなどで獲得したリード情報から、特定の属性情報(年齢や性別、居住地など)を抽出する
  • Web上の行動履歴を蓄積して、資料請求やメルマガ開封をしたリードを抽出する


このリード抽出の切り口が豊富なほど、きめ細かなセグメンテーションが可能となり、効率的な営業活動につなげられます。業種や商材、購買プロセスに合致する多様な切り口でリード抽出ができるツールを選ぶことが重要です。


②アクション機能の種類

CRMツールには、リードに対する基本的なアクション機能が備わっていますが、ツールによってその内容が異なります。

自社の商材・ターゲットを踏まえつつ、リードとの関係維持や育成に必要なアクション機能が備わっているCRMツールを選ぶことがポイントです。例えば、以下のような機能が挙げられます。


▼アクション機能の種類

  • メール配信
  • クーポン配布
  • PUSH配信
  • アプリでのポイント付与・管理
  • Webアンケート


CRMツールの代表的な機能については、こちらの記事で解説しています。


  CRMツールで何ができる? 基本的な5つの機能 CRMツールとは、自社と顧客の関係性を構築する“CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)”を行うために必要な機能が搭載されたITツールです。 しかし、導入を検討しながらも「具体的に何ができるのかがよく分かっていない」「CRMツールでできることを知りたい」と考える担当者の方もいるのではないでしょうか。 そこで今回は、CRMツールの5つの機能について解説します。ぜひ参考にしてみてください。 ez-vital|中小企業のDX化を支援するクラウドサービス


③データ分析の方法

CRMツールを選ぶ際は、どのようなデータ分析に対応しているか確認しておくことが重要です。

データ分析の機能は、リードの課題・ニーズを捉えたり、販売戦略やマーケティング手法の改善点を見つけたりするために欠かせない機能の一つです。自社の導入目的や課題に応じて、必要な分析機能が備わったCRMツールを選ぶ必要があります。

蓄積されたデータを活用して、多角的な視点から分析ができるCRMツールであれば、施策の精度を高めるのに貢献します。

データ分析の機能には、以下が挙げられます。


▼【目的別】データ分析の機能

目的
分析機能
顧客との関係性の強化
RFM(Recency・Frequency・Monetary:最新性・頻度・購入金額)分析※1
デシル分析※2
顧客単価の向上
バスケット分析※3
LTV(Life Time Value:ライフタイムバリュー)分析※4


※1・・・最終購入日・購入頻度・累計購入金額の3つの軸で顧客をグループ分けする分析方法のこと。
※2・・・購入金額で顧客を10個にグループ分けする分析方法のこと。
※3・・・顧客がどの商品とどの商品を一緒に購入しているかという傾向を調べる分析方法のこと。
※4・・・顧客が支払った金額を基に、自社への貢献度が高い顧客層を抽出する分析方法のこと。


④既存システムとの連携性

現在使用しているSFA(Sales Force Automation:営業支援ツール)やMA(Marketing Automation:マーケティングオートメーション)、グループウェア、アプリなどと連携できるツールを選ぶこともポイントの一つです。

既存システムと互換性があるCRMツールを選ぶことで、既存システムを切り替えたり、データを別のシステムに入力したりする労力・コストを削減できるため、効率的な運用につながります。

顧客管理に関連するほかのツールを洗い出すとともに、システムの連携方法やデータの抽出方法なども確認しておくことが重要です。


⑤リレーション管理の行いやすさ

リードとのやり取りを通じて、良好な関係性を構築するために、リレーション管理を行いやすいCRMツールを選ぶことがポイントです。

リレーション管理とは、顧客との関係性を管理することをいいます。消費者の購買行動が多様化・複雑化している今、自社商材を選んでもらうには、一人ひとりのニーズ・課題を踏まえたきめ細かなアプローチを行い、いかに顧客関係を強化するかが重要です。

リレーション管理を行いやすい機能が備わったCRMツールを選ぶことで、優先度の高いリードを取りこぼさず、温度感に合わせた適切なアプローチができます。

リレーション管理に役立つ機能として、以下が挙げられます。


▼リレーション管理に役立つ機能

  • スケジュール管理
  • タスク管理
  • イベント管理
  • 問合せ管理


⑥ツールの利用形態

CRMツールの利用形態には、オンプレミス型とクラウド型の2種類があります。

オンプレミス型は、社内に設置されているサーバーにCRMツールをインストールして運用する形態です。商材や業務体制などに合わせて独自のカスタマイズを行えますが、導入時のコスト、運用保守の負荷がかかるといった注意点があります。

一方のクラウド型は、インターネットを経由してCRMツールを利用する形態です。自社でのサーバーの構築やソフトウェアの購入が不要なため、導入コストを抑えられるほか、導入後は月額料金のランニングコストのみで利用できます。

また、インターネット環境があればアクセスできるため、部署間や担当者との情報共有も行いやすくなります。

さらに、保守運用や障害発生時の対応などはクラウドサービス事業者に任せられるため、自社で保守運用を行う負担を抑えることも可能です。

クラウド型のCRMツールを選ぶ際は、オプション費用やカスタマイズの可否について事前に確認しておく必要があります。



まとめ

この記事では、CRMツールの選び方について以下のポイントを解説しました。


  • リード抽出の切り口が豊富なツールを選ぶ
  • 自社の商材・ターゲットに応じてアクション機能を選ぶ
  • 多角的なデータ分析が可能なツールを選ぶ
  • 既存システムとの連携性を確認する
  • リレーション管理のしやすさを確認する
  • 業務体制や予算に応じてツールの利用形態を選ぶ


CRMツールでは、顧客情報管理や顧客分析などの基本的な機能はあるものの、リード抽出の切り口、アクション機能、データ分析の方法、既存システムとの連携性、リレーション管理機能、ツールの利用形態などが異なります。

CRMツールを選ぶ際は、自社の商材・ターゲットに合ったアプローチができるか、導入目的や課題にマッチしているかなど、総合的に判断することが大切です。

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