メールマーケティングにはCRMが有効! 配信方法や運用の流れを解説
近年、チャットやダイレクトメッセージなど、顧客とのコミュニケーションを取る新しい方法が登場していますが、メールは顧客とのコミュニケーションツールとしてまだまだ重要な役割を担っています。
メール配信を通して顧客とのコミュニケーションを図り、関係構築や購買意欲の向上を目的としたマーケティング手法をメールマーケティングといいます。
商品・サービスの購入やリピートにつなげるためには、顧客のニーズ・温度感に合わせて中長期的なメール配信が必要です。しかし、顧客のセグメント化・配信作業などに労力がかかるという課題があります。
そこで有効なのがCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)ツールです。CRMツールを活用することで、顧客のセグメント化・配信作業を自動化できるため、より効率的にメールマーケティングを運用できるようになります。
マーケティング担当者のなかには「CRMツールでどのようなメール配信ができるのか」「どのような手順で運用すればよいか」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
本記事では、CRMツールを用いたメール配信の方法とメールマーケティング運用の流れについて解説します。
CRMツールを使ったメール配信の方法
CRMツールを活用して顧客の属性や行動を分析することで、効果的なメールマーケティングが可能になります。主なメール配信の方法には、次の4つが挙げられます。
①メルマガ配信
メルマガ配信とは、すべての顧客に同一のコンテンツを記載したメールを定期的に配信する方法です。自社サイトやSNSなどを通して、メルマガ購読の登録をした顧客に向けて配信します。
顧客にとって有益な情報をメルマガで提供して、信頼関係の構築やブランディングにつなげることが目的です。メルマガ配信に有効なコンテンツには、以下が挙げられます。
▼メルマガ配信の例
- 企業や商品に関するお知らせ(新商品の販売、メディア掲載予定など)
- セミナー・イベントの開催情報
- 業界全体のトレンド情報
- 商品・サービスに関するお役立ちコラム
②ステップメール
ステップメールとは、見込み顧客が取った行動を起点として、事前に決めていたシナリオに沿って段階的にメールを送信する方法です。
送信する前に、CRMに蓄積された過去の購買履歴データを用いて、購買につなげるためのシナリオを設計する必要があります。
複数回のメール配信を通して見込み顧客の購買意欲を高めて、問い合わせや購入へとつなげることが目的です。
例えば、資料請求があった顧客に対してステップメールを送信する場合、以下のような流れで段階的にメールを送信します。
▼ステップメールの例
スケジュール |
内容 |
|
段階1 |
即日 |
資料請求のお礼メール |
段階2 |
数日後 |
商品・サービスの魅力や機能を紹介するメール |
段階3 |
1週間~10日後 |
自社での導入事例を紹介するメール |
段階4 |
2週間後 |
セミナー開催の案内・申し込みメール |
③フォローメール
フォローメールとは、見込み顧客・既存顧客のフォローアップとしてメールを送信する方法です。見込み顧客・既存顧客と接点を持ち、信頼関係を構築したり、特定のアクションを促したりすることが目的です。
フォローメールは、見込み顧客と既存顧客では内容が異なります。例えば、以下のようなメールが挙げられます。
▼見込み顧客・既存顧客へのフォローメールの例
ターゲット |
具体例 |
見込み顧客 |
|
既存顧客 |
|
④セグメントメール
セグメントメールとは、見込み顧客・既存顧客の属性や行動などを一定の条件で分類して、それぞれのフェーズに合わせたメールを送信する方法です。
興味関心に応じてパーソナライズされた内容のメールを送信することで、関係の維持や購買意欲の向上、リピート購入などを促す目的があります。
顧客のフェーズに応じたセグメントメールの配信例は、以下のとおりです。
▼セグメントメールの例
- 商品ページを閲覧した見込み顧客に、商品の魅力を伝えるメールを送信する
- 一定期間、Webサイトへのアクセスや商品購入がない休眠顧客(見込み顧客を含む)に、新商品やセール情報に関するメールを送信する
- 一度商品を購入した顧客に、効果的な使い方や類似商品に関するメールを送信する
CRMツールを用いたメールマーケティング運用の流れ
CRMツールを用いてメールマーケティングを行う際は、目的とターゲットに合わせてコンテンツの内容や配信タイミングを検討することが重要です。
メールの配信方法によって具体的な内容・フローは異なりますが、基本的な流れは以下のようになります。
▼CRMツールを活用したメールマーケティングの流れ
- 目的に合わせてKGI・KPIを設定する
- ターゲットをリストアップする
- コンテンツを作成する
- メール配信のタイミングを設定する
- 効果測定を行う
メールマーケティングの実施にあたっては、始めに解決したい課題や目的を明確にします。さらに、それに応じたKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)とKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を設定して、メールを配信するターゲットを定めます。
その際、詳細な人物像を定義するペルソナ設定を行い、ニーズ・温度感に合ったコンテンツ内容と配信タイミングを検討します。
メールの配信後は効果測定を行い、結果に応じて改善策を講じることも必要です。メールマーケティングを効果的に運用するには、効果測定と改善を繰り返して、より精度の高いメールへとつなげることがポイントです。
まとめ
この記事では、メールマーケティングについて以下の内容を解説しました。
- CRMツールを使ったメール配信の方法
- CRMツールを用いたメールマーケティング運用の流れ
CRMツールを活用すると、顧客の選別や配信作業を自動化して、メルマガ・ステップメール・フォローメール・セグメントメールなどのさまざまなメールを配信できます。
メールマーケティングを運用する際は、目的を明確にしてKGI・KPIを設定するとともに、ターゲットを踏まえてコンテンツの内容や配信タイミングを検討することが重要です。また、メール配信の精度をより高めるために、配信後には効果検証を行い、改善を繰り返すことも欠かせません。
CRMツールの『Vital CRM』では、豊富なデータ分析機能が備わっており、メールマーケティングにも役立てられます。顧客管理やメールマーケティング運用の効率化を図りたいとお考えの企業さまは、ぜひVital CRMのご利用をご検討ください。
詳しくはこちらからお問い合わせいただけます。
なお、こちらの記事では、メール配信のほかにCRMツールでできることについても解説しています。併せてご確認ください。